2021/08/20 22:00
五輪代表候補だったソフトバンク上林「メダルより技術が欲しい」 実戦復帰2軍戦で初球アーチ
ホークス
2021/08/20 23:00
◇ウエスタン・リーグ ソフトバンク2-5阪神(20日・タマスタ筑後)
右肩肩甲骨を骨折してリハビリを続けていた上林誠知外野手(26)が実戦復帰し、第1打席で本塁打を放った。
「2番・中堅」で先発出場し、初回1死から村上の初球141キロを右越えに運ぶソロ。第2打席は右飛だった。
実戦は右肩付近に死球を受けた6月29日の2軍戦以来。「まさか初めの打席から結果が出ると思わなかったのでそこは一安心した。感触はあまり良くなかったが、ホームランはホームランなので」と振り返った一方で、守備については「反応が鈍ってるなというのは感じた」とブランクの大きさを口にした。
低迷から復活を誓った今季は開幕2軍スタートから巻き返し、5月に1軍昇格。初スタメンの同5日に一発を含む3安打4打点と活躍したが好調は続かず、打率1割台のまま6月7日に出場選手登録を抹消された。
リハビリ中は片手でバットを振りながら、体の使い方など打撃についてじっくり勉強したという。打撃に対する考え方が変わり、その結果の復帰初球アーチを「このけがを生かさないといけないとずっと思っていた。思い通りとはいかなかったが、やってきたことが結果につながったことは自信にしたい」と前向きに受け止めた。
東京五輪で金メダルを獲得した侍ジャパンの稲葉監督の初陣は2017年秋の国際大会「アジアプロ野球チャンピオンシップ」だった。同年のシーズンで初めて規定打席に到達し2桁本塁打を放った上林はこの大会で主軸を任され、初戦の韓国戦で延長10回に同点3ランを放つなど活躍した。稲葉監督は東京五輪の代表候補と位置付け18年秋の日米野球でもメンバーに選出したが、故障と不振に苦しんだ19年秋の国際大会「プレミア12」ではメンバー外。1年延期となった東京五輪では候補として名前が挙がることすらなかった。
東京五輪にはソフトバンクから千賀、柳田、甲斐、そして自身が低迷している間に台頭した栗原が出場。上林は「うらやましいなという気持ち」と素直な思いを吐露した一方で、こう口にした。
「東京五輪で金メダルが欲しかったけど、メダルよりも野球の技術が欲しい。そっちの方が自分が欲しいものではある」
1軍は今季残り50試合。投手陣の安定感が際立つ一方、打線の状態はなかなか上向かない。リハビリ期間に自分と向き合った上林が、逆転優勝への力となるための準備を進めていく。
(取材=副田瑞樹)
右肩肩甲骨を骨折してリハビリを続けていた上林誠知外野手(26)が実戦復帰し、第1打席で本塁打を放った。
「2番・中堅」で先発出場し、初回1死から村上の初球141キロを右越えに運ぶソロ。第2打席は右飛だった。
実戦は右肩付近に死球を受けた6月29日の2軍戦以来。「まさか初めの打席から結果が出ると思わなかったのでそこは一安心した。感触はあまり良くなかったが、ホームランはホームランなので」と振り返った一方で、守備については「反応が鈍ってるなというのは感じた」とブランクの大きさを口にした。
低迷から復活を誓った今季は開幕2軍スタートから巻き返し、5月に1軍昇格。初スタメンの同5日に一発を含む3安打4打点と活躍したが好調は続かず、打率1割台のまま6月7日に出場選手登録を抹消された。
リハビリ中は片手でバットを振りながら、体の使い方など打撃についてじっくり勉強したという。打撃に対する考え方が変わり、その結果の復帰初球アーチを「このけがを生かさないといけないとずっと思っていた。思い通りとはいかなかったが、やってきたことが結果につながったことは自信にしたい」と前向きに受け止めた。
東京五輪で金メダルを獲得した侍ジャパンの稲葉監督の初陣は2017年秋の国際大会「アジアプロ野球チャンピオンシップ」だった。同年のシーズンで初めて規定打席に到達し2桁本塁打を放った上林はこの大会で主軸を任され、初戦の韓国戦で延長10回に同点3ランを放つなど活躍した。稲葉監督は東京五輪の代表候補と位置付け18年秋の日米野球でもメンバーに選出したが、故障と不振に苦しんだ19年秋の国際大会「プレミア12」ではメンバー外。1年延期となった東京五輪では候補として名前が挙がることすらなかった。
東京五輪にはソフトバンクから千賀、柳田、甲斐、そして自身が低迷している間に台頭した栗原が出場。上林は「うらやましいなという気持ち」と素直な思いを吐露した一方で、こう口にした。
「東京五輪で金メダルが欲しかったけど、メダルよりも野球の技術が欲しい。そっちの方が自分が欲しいものではある」
1軍は今季残り50試合。投手陣の安定感が際立つ一方、打線の状態はなかなか上向かない。リハビリ期間に自分と向き合った上林が、逆転優勝への力となるための準備を進めていく。
(取材=副田瑞樹)
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