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ジュニアの指導者から”昇格”して入閣 ソフトバンク城所コーチが担う重要な役割とは

ホークス

2021/11/03 14:00

 ソフトバンクは3日、ペイペイドームで来季新任コーチングスタッフの会見を開き、配置展開を除き1~3軍で新たに監督、コーチに就任した6氏が抱負を語った。

 会見に臨んだのは球団フロントから現場復帰した小川史3軍監督(61)、1軍の村上隆行(56)、長谷川勇也(36)両打撃コーチ、2軍の高谷裕亮バッテリーコーチ(39)、3軍の中田賢一投手コーチ(39)、城所龍磨打撃兼外野守備走塁コーチ(36)。

 ダイエー、ソフトバンクで2018年までプレーし、主に守備、走塁のスペシャリストとして活躍した城所コーチは引退後の3年間、球団内組織のNPO法人「ホークスジュニアアカデミー」が主宰する年齢別カテゴリーの野球教室で子どもたちを指導してきた。新任コーチとして主に育成選手を指導するにあたり、この3年の経験を踏まえた上で「本気でぶつかっていけば子供たちは応えてくれた。根気よく、育てる時間も限られているので、何とか本気にさせてあげられるように」と意気込みを抱語った。

 ソフトバンクは2011年にスタートした3軍制を来季から拡大する方針。今年10月のドラフト会議では育成選手を史上最多の14人も指名した。会見に同席した三笠杉彦GMは「ジュニアアカデミーでの経験を生かして若い選手の指導にあたってほしい」と城所コーチへの期待を口にした上で、育成システムの拡大構想を念頭に入閣の狙いを明かした。

 「ジュニアも含めなにがしかの一貫した体制、指導者の育成もやっていきたい。野球はプロ、アマが分かれているが、例えばサッカーはどんな一流プレーヤーでもジュニアの指導から始めてシニアに上がっていく制度がある、われわれもなにがしかの方法で、同じとはいかないまでも実現したい。ジュニアは言ってみればできあがったプロの選手を教えるよりも難しい。(城所コーチには)そういう経験を生かして、ジュニアの指導と同じところ、違うところも、ほかのコーチとコミュニケーションをとりながら、ホークスという組織全体の発展に貢献してほしい」
 
 ジュニアアカデミーから”昇格”した形で就任した城所コーチは、球団にとって今後のモデルケースとなる可能性もある。その点も意識しながら、城所コーチは自らが現時点で考えている役割を語った。

 「子供たちに教えるときは野球を好きになってもらうことが大前提で、好きな野球をもっとうまくなってもらうことがスタートだった。いま3軍の育成選手は野球が仕事になって、それでご飯をたべていかないといけない。なるべく早く、伝えられることはしっかり伝えていきたい。守備は頭を使って、あとは反復練習をすれば絶対上達する。会話して、頭も使っていけるように指導していきたい」

 選手だけではなく指導者をどう育てるか。大幅に刷新した新体制で臨むソフトバンが新たな挑戦を続けながら常勝軍団再構築を目指す。 

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