2022/06/17 16:25
5歳児餓死 母親の“ママ友”初公判へ 赤堀被告の父「そういう子には育ててない」 福岡地裁
暮らし
2022/08/26 15:00
2020年、福岡県篠栗町で当時5歳の男の子を餓死させた罪などに問われている、いわゆるママ友の赤堀恵美子被告(49)の裁判員裁判が8月29日から福岡地裁で始まります。
陰惨な事件の背景にあったとされるのは支配の構図。いったい赤堀被告とはどんな人物なのでしょうか。
*********************
◆赤堀被告の父親
Q.「裁判が近付いてきたが」
父親「裁判が近くなったからって関係ないでしょう。うちの子はそんなことすることはない。そういう風に育ててない」
初公判の1カ月前。TNCの単独取材に娘の無実を訴えたのは、赤堀恵美子被告の父親です。
◆赤堀被告の父親
Q.「娘が逮捕されて1年半苦しかったか?」
父親「いや、それはない。警察がいい加減なことをしよるとは思いよる。いくらか碇さんから(金銭を)もらいよったかもしれない。警察が何百万、何千万とりあげたとか言うけど、それはない」
事件が起きたのは2020年4月。起訴状などによりますと、赤堀被告は福岡県篠栗町で生活全般を実質的に支配していた碇利恵被告(40)と共謀し、碇被告の三男・翔士郎ちゃん(当時5)に十分な食事を与えず餓死させた罪に問われています。
さらに赤堀被告は碇被告に対して「夫が浮気をしている」、暴力団とつながりがあるボスという知人女性が「浮気の調査費用を立て替えている」など、さまざまな作り話を吹き込み、約200万円をだまし取るなどした罪にも問われています。
8月29日から始まる赤堀被告の裁判員裁判。そもそも赤堀被告とはどんな人物なのか。
◆赤堀被告の小学校の卒業アルバムより
“私の将来の夢は保母さんになることです”
“今から勉強をがんばって優しい保母さんになりたいと思っています”
赤堀被告が少女時代を過ごしたのは福岡県大川市。同級生から「えーしゃん」との愛称で呼ばれていた赤堀被告は、周囲によく冗談話をする普通の子だったといいます。ところが成人した後、赤堀被告は周囲にさまざまな嘘をつきだしたといいます。
◆赤堀被告の同級生
「(赤堀被告は)結婚して女の子がいると警察にそう言ったら、『その時結婚してないですよ。それ嘘ですね』と言われた」
成人式で再会した地元の同級生に対して、赤堀被告は“すでに結婚して子供がいる”などと嘘をついたといいます。さらに赤堀被告は交際相手などに本名を名乗らず、20代の頃に「優佳(ゆか)」、30代の頃には「ゆうな」という偽名を使っていたことも分かりました。
今から20年ほど前に撮影され、20代後半だった頃の赤堀被告は、純白のウエディングドレスに身を包んで微笑み、別の写真では白無垢姿。また別の写真では青いドレスを身にまとっています。
実は2001年頃、赤堀被告は偽名で知り合った男性と1度目の結婚をしていました。ところがー
◆赤堀被告の元夫(2021年取材)
「人の懐にすーっと入るのは上手いと思う。“洗脳”されたのかな、事あるごとにお金を俺から上手く引き出す。最初は300万円、あとちょこちょこ20万円、30万円借りて、というのがあった」
結婚後、赤堀被告は自身の借金返済など様々な口実で元夫に何度も金を無心し、数百万円以上の金を引き出したといいます。
そして結婚から約7年後の2008年、赤堀被告は突然、元夫の前から姿を消したといいます。
◆赤堀被告の元夫(2021年3月取材)
「(赤堀被告は)『お義母さん、ちょっと出かけてきますね』と出て行ったらしい。『お義母さん、手持ちが無いんでお金を貸して下さい』と10万借りて持って行った。(それから)帰ってこないですよ」
元夫は赤堀被告の親族と話し合い、離婚の手続きをしました。この失踪から約2年後、赤堀被告は篠栗町で現在の夫と生活を始めたとされます。
今回改めて元夫を取材すると-
◆赤堀被告の元夫(2022年7月 取材)
「ここにおった時もひどかったけど、さらに輪をかけてひどい。ありえんことしてる。自分のしたことを素直にしゃべって罪を償うのが人間と思うよ」
翔士郎ちゃん餓死事件を巡っては、2022年6月に碇被告の裁判が行われ、赤堀被告からのマインドコントロールの実態が語られました。
◆福岡地裁での被告人質問(2022年6月)
弁護側「子供を守ろうと思えなかった?」
碇被告「逆らわないのが子供たちを守る方法だった」
弁護側「赤堀に逆らったらどうなる?」
碇被告「私が逆らったら子供たちが怒られる。周りの人はみんな敵だと思ってた。母も姉も出会う人出会う人、みんなスパイだと言われていた」
碇被告によると、赤堀被告の指示で言いつけを守らなかった翔士郎ちゃんに2週間以上食事を与えなかったこともあったということです。
碇被告の裁判では、赤堀被告が証人として出廷したこともありました。しかしー
◆福岡地裁での証人尋問(2022年6月)
赤堀被告「これから私の裁判があるので答えません」「答えません」「答えません」
赤堀被告は10回以上「答えません」と回答を拒否したのです。
一審判決で福岡地裁は、赤堀被告による「支配」を認定。「数々の嘘によって経済的に搾取され、心理的に支配され、生活全般を支配された被害者としての側面があり、これが犯行に及んだ主な要因となった」として懲役10年の求刑に対し、赤堀被告からの支配があったことを考慮した上で、碇被告に懲役5年の判決を言い渡しました。
碇被告はこの判決を不服として控訴しています。
碇被告の裁判をニュースで見ていたという赤堀被告の父親。翔士郎ちゃんが亡くなったことについてはー
◆赤堀被告の父親
「別に自分が手をかけて殺した訳ではなし、年中住んどって「食わすんな」「食わすんな」って殺しとるなら自分の罪になるけど、そうではない。自分はそういう子には育ててない。子を信用している、それだけ」
その上でー
◆赤堀被告の父親
Q.「(赤堀被告に)会ったらどんな言葉をかけたい?」
父親「真実を話せと言うだけのこと。自分はしてないと実際に言ってるなら、どうのこうの私が言う必要ない」
取材中、最後まで無実を訴えた赤堀被告の父親。
裁判で赤堀被告は何を語るのかー。初公判は8月29日午前10時開廷です。
陰惨な事件の背景にあったとされるのは支配の構図。いったい赤堀被告とはどんな人物なのでしょうか。
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◆赤堀被告の父親
Q.「裁判が近付いてきたが」
父親「裁判が近くなったからって関係ないでしょう。うちの子はそんなことすることはない。そういう風に育ててない」
初公判の1カ月前。TNCの単独取材に娘の無実を訴えたのは、赤堀恵美子被告の父親です。
◆赤堀被告の父親
Q.「娘が逮捕されて1年半苦しかったか?」
父親「いや、それはない。警察がいい加減なことをしよるとは思いよる。いくらか碇さんから(金銭を)もらいよったかもしれない。警察が何百万、何千万とりあげたとか言うけど、それはない」
事件が起きたのは2020年4月。起訴状などによりますと、赤堀被告は福岡県篠栗町で生活全般を実質的に支配していた碇利恵被告(40)と共謀し、碇被告の三男・翔士郎ちゃん(当時5)に十分な食事を与えず餓死させた罪に問われています。
さらに赤堀被告は碇被告に対して「夫が浮気をしている」、暴力団とつながりがあるボスという知人女性が「浮気の調査費用を立て替えている」など、さまざまな作り話を吹き込み、約200万円をだまし取るなどした罪にも問われています。
8月29日から始まる赤堀被告の裁判員裁判。そもそも赤堀被告とはどんな人物なのか。
◆赤堀被告の小学校の卒業アルバムより
“私の将来の夢は保母さんになることです”
“今から勉強をがんばって優しい保母さんになりたいと思っています”
赤堀被告が少女時代を過ごしたのは福岡県大川市。同級生から「えーしゃん」との愛称で呼ばれていた赤堀被告は、周囲によく冗談話をする普通の子だったといいます。ところが成人した後、赤堀被告は周囲にさまざまな嘘をつきだしたといいます。
◆赤堀被告の同級生
「(赤堀被告は)結婚して女の子がいると警察にそう言ったら、『その時結婚してないですよ。それ嘘ですね』と言われた」
成人式で再会した地元の同級生に対して、赤堀被告は“すでに結婚して子供がいる”などと嘘をついたといいます。さらに赤堀被告は交際相手などに本名を名乗らず、20代の頃に「優佳(ゆか)」、30代の頃には「ゆうな」という偽名を使っていたことも分かりました。
今から20年ほど前に撮影され、20代後半だった頃の赤堀被告は、純白のウエディングドレスに身を包んで微笑み、別の写真では白無垢姿。また別の写真では青いドレスを身にまとっています。
実は2001年頃、赤堀被告は偽名で知り合った男性と1度目の結婚をしていました。ところがー
◆赤堀被告の元夫(2021年取材)
「人の懐にすーっと入るのは上手いと思う。“洗脳”されたのかな、事あるごとにお金を俺から上手く引き出す。最初は300万円、あとちょこちょこ20万円、30万円借りて、というのがあった」
結婚後、赤堀被告は自身の借金返済など様々な口実で元夫に何度も金を無心し、数百万円以上の金を引き出したといいます。
そして結婚から約7年後の2008年、赤堀被告は突然、元夫の前から姿を消したといいます。
◆赤堀被告の元夫(2021年3月取材)
「(赤堀被告は)『お義母さん、ちょっと出かけてきますね』と出て行ったらしい。『お義母さん、手持ちが無いんでお金を貸して下さい』と10万借りて持って行った。(それから)帰ってこないですよ」
元夫は赤堀被告の親族と話し合い、離婚の手続きをしました。この失踪から約2年後、赤堀被告は篠栗町で現在の夫と生活を始めたとされます。
今回改めて元夫を取材すると-
◆赤堀被告の元夫(2022年7月 取材)
「ここにおった時もひどかったけど、さらに輪をかけてひどい。ありえんことしてる。自分のしたことを素直にしゃべって罪を償うのが人間と思うよ」
翔士郎ちゃん餓死事件を巡っては、2022年6月に碇被告の裁判が行われ、赤堀被告からのマインドコントロールの実態が語られました。
◆福岡地裁での被告人質問(2022年6月)
弁護側「子供を守ろうと思えなかった?」
碇被告「逆らわないのが子供たちを守る方法だった」
弁護側「赤堀に逆らったらどうなる?」
碇被告「私が逆らったら子供たちが怒られる。周りの人はみんな敵だと思ってた。母も姉も出会う人出会う人、みんなスパイだと言われていた」
碇被告によると、赤堀被告の指示で言いつけを守らなかった翔士郎ちゃんに2週間以上食事を与えなかったこともあったということです。
碇被告の裁判では、赤堀被告が証人として出廷したこともありました。しかしー
◆福岡地裁での証人尋問(2022年6月)
赤堀被告「これから私の裁判があるので答えません」「答えません」「答えません」
赤堀被告は10回以上「答えません」と回答を拒否したのです。
一審判決で福岡地裁は、赤堀被告による「支配」を認定。「数々の嘘によって経済的に搾取され、心理的に支配され、生活全般を支配された被害者としての側面があり、これが犯行に及んだ主な要因となった」として懲役10年の求刑に対し、赤堀被告からの支配があったことを考慮した上で、碇被告に懲役5年の判決を言い渡しました。
碇被告はこの判決を不服として控訴しています。
碇被告の裁判をニュースで見ていたという赤堀被告の父親。翔士郎ちゃんが亡くなったことについてはー
◆赤堀被告の父親
「別に自分が手をかけて殺した訳ではなし、年中住んどって「食わすんな」「食わすんな」って殺しとるなら自分の罪になるけど、そうではない。自分はそういう子には育ててない。子を信用している、それだけ」
その上でー
◆赤堀被告の父親
Q.「(赤堀被告に)会ったらどんな言葉をかけたい?」
父親「真実を話せと言うだけのこと。自分はしてないと実際に言ってるなら、どうのこうの私が言う必要ない」
取材中、最後まで無実を訴えた赤堀被告の父親。
裁判で赤堀被告は何を語るのかー。初公判は8月29日午前10時開廷です。
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