1. HOME
  2. 物価高騰、賃上げ… 福岡の経済2023年はどうなる? 企業トップに聞く「今年達成すべきこと」

物価高騰、賃上げ… 福岡の経済2023年はどうなる? 企業トップに聞く「今年達成すべきこと」

暮らし

2023/01/06 10:45

福岡の企業トップが集まる、新年恒例の祝賀会。

物価の高騰や賃上げの実現など、課題が山積みの中、福岡の企業トップたちは今年、何を達成すべきと考えているのか、聞いてきました。

◆福岡商工会議所 谷川浩道会頭
「今年が皆様にとって明るい未来を展望できる良き年となるようお祈りし、年頭の挨拶といたします」

福岡の企業関係者が一堂に会する、新年恒例の祝賀会が5日午後、福岡市内のホテルで開かれました。

◆福岡県 服部知事
「福岡県の成長・発展をしっかりと進めていく。この力強い歩みを、一歩でも前進させる。このような年にしなければならない」

祝賀会には約800人が参加。

福岡の経済にも影響が大きい、大手企業のトップも顔をそろえました。

各企業は今年、何を達成すべきと考えているのか。

TNC報道ワイド「記者のチカラ」の川崎キャスターが、リーダーたちの胸の内を伺いました。
まず尋ねたのは、JR九州の古宮社長です。

◆JR九州 古宮洋二社長
「(フリップに)『コロナからの新しい世界へ』。「ワールド」の世界ではなく、「世の中」という意味の世界」

◆川崎キャスター
「JR九州としてはどういう意味合い?」
◆JR九州 古宮洋二社長 
「コロナで3年間、非常に苦しんだ。私は今年、終わっていくのではないかと思っている。コロナから一歩抜け出した“新しい世界”に、柔軟に、白紙の状態で今年は取り組んでいこうと」

◆川崎キャスター
「鉄道事業はコロナ禍、苦しかったと思うが、2023年の鉄道事業はどうなる?」
◆JR九州 古宮洋二社長
「一つは昨年秋に開業した西九州新幹線が昨年の大きな話題でしたので、それは今年も続けていく。いかに長く開業効果(を維持するか)。日常から沿線の方に愛していただく新幹線に。足元の福岡では、地下鉄七隈線の博多駅までの延伸もある。明るい話題を捉えて、JR九州が力となって、九州全体を明るく元気にしていくことを目指したい」

◆川崎キャスター
「最大の課題は、鉄道事業の黒字化?」
◆JR九州 古宮洋二社長
「今年のテーマは、鉄道がコロナで一番痛みましたので、鉄道事業の黒字化は会社として大きな一つのテーマ」

◆川崎キャスター
「鉄道事業の黒字化に向けたカギは?」
◆JR九州 古宮洋二社長
「一部のお客さまに迷惑をおかけしている、駅の無人化なども行っている。一部迷惑をかけているが、鉄道を維持していく上で必要なことだと思っている」
同じく、鉄道事業を展開する西鉄の林田社長は。

◆西日本鉄道 林田浩一社長
「(フリップに)『共に』です。まさにウィズコロナ、コロナと共に。社会経済活動が正常化する年になると思う。世の中的には随分変わってしまったところがあって、元に戻らないところがある。これから特に、公共交通は難しい時代になっているとすごく感じているので、それにつけても道筋が、コロナ禍に随分議論されてきているので、その流れがこれからも続いていくことを期待している。街づくりも同じで、自分のところだけでできることは、たかが知れている。天神であれだけ大きな「天神ビッグバン」を機能・更新していくためには、いろんな事業者が力を合わせてやっていくことが大事」

福岡市天神で進む再開発プロジェクト、天神ビッグバン。

西鉄は1月に部分的にオープンする「福岡大名ガーデンシティ」や新・福岡ビルなど、天神の新たな街づくりの一翼を担っています。

天神ではソラリアステージや西鉄グランドホテルなど、西鉄が大きな存在感を示してきましたが、これからは他社と共に歩むことが必要だと話します。

◆西日本鉄道 林田浩一社長
「ずいぶん計画も表に出てきた感があるので、あとは着実につくり上げていくこと。全員で力を合わせて、地域の方々とも手を携えながら、しっかりとやっていきたい」
コロナ禍で社会が大きく変わる中、都市ガスなどを供給する西部ガスの道永社長は、具体的な達成目標を示しました。

◆西部ガス 道永幸典社長
「(フリップに)『LNGインフラの増強』。脱炭素に向けて、低炭素が今の流れ。石油を使っている顧客がLNG(液化天然ガス)にシフトしている旺盛な需要がLNG市場にある」

脱炭素が世界の潮流となっている中、二酸化炭素の排出量が少ないLNGへの注目度は年々高まっています。

それに拍車をかけているのが、いまだ続くロシアのウクライナ侵攻。

LNGの調達価格も上がる中、懸念されるのがガス料金の値上げです。

◆西部ガス 道永幸典社長
「お客さまにご負担いただくような形で料金が上がることは本意ではないが、そういう形(値上げ)になっている。こればかりは一企業の努力ではどうにもならない部分もある。しばらく私どもも頑張りますので、ご辛抱お願いできればと考えている」
今年も避けられそうにない、ガス料金や物価の高騰。

小売り大手のイオン九州・柴田社長は、そうした中でも安易な値上げをできるだけ避ける努力を続けなければならないと話します。

◆川崎キャスター
「物価高騰について、どう対応していく?」
◆イオン九州 柴田祐司社長
「全部を価格に転嫁するわけではなく、企業努力はしなければならない。それで耐えきれないところは、少しずつ値段は上がって行かざるを得ない。まずはそれぞれが企業努力をする」

(TNC報道ワイド「記者のチカラ」 2023年1月5日OAより)

あなたにおすすめ

  1. HOME
  2. 物価高騰、賃上げ… 福岡の経済2023年はどうなる? 企業トップに聞く「今年達成すべきこと」