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大正生まれ“101歳” 来年3月引退の「SL人吉」 最後のシーズン出発式 JR九州

暮らし

2023/04/10 16:30

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大正生まれ、今年で101歳になる現役最古参の蒸気機関車が最後の年を迎えました。

今年度いっぱいでの運行終了が決まっているJR九州の『SL人吉』です。

8日、多くの人に見送られ、JR熊本駅を出発した「SL人吉」。

今年度いっぱいで運行が終了するため、これが最後となる年度初めの出発セレモニーです。

◆鉄道ファン
「寂しいですね。今までずっと見てきたSLがいなくなるというのが」

先頭に立つのは、ハチロクの愛称で親しまれてきた大正生まれの蒸気機関車。

中でも1922年に製造された58654号機は、国内で営業運転するSLの中では「最古参」の101歳です。

九州各地で旅客や石炭輸送に使用され、1975年に一旦廃車となりましたが、JR九州が心臓部のボイラーを新たに作るなどして、北九州市の工場で修復を進め、1988年に復活させました。

以来、九州を走る唯一の蒸気機関車として人気を集めたハチロクは、阿蘇の雄大な景色を楽しめる豊肥線では「SLあそボーイ」、風光明媚な球磨川沿いの肥薩線では「SL人吉」として走りました。

2020年の豪雨で肥薩線が被災して以降は、熊本と鳥栖の間で運行を続けてきましたが、車齢100年を超えて老朽化が進み、部品の調達も困難なことから、来年3月での運行終了が決まりました。

保守と点検を一手に手がけてきた北九州市の工場は、3月、万全の整備と安全祈願を経てハチロクを送り出しました。

◆JR九州 小倉総合車両センター 坂本浩 所長
「お疲れさまという気持ちが強いですね。最後一年間、無事に走り切ってほしいなと思います」

最後の活躍に向けて熊本駅を出発したSL人吉は、鹿児島線をのんびり北上し、約2時間半かけて終点の鳥栖駅へ。

鳥栖駅でも歓迎のセレモニーが開かれ、ハチロクが牽引するSL人吉を大勢のファンが出迎えました。

◆出迎えたファン
「(運行終了は)寂しいですね」

◆出迎えたファン
「寂しい」

◆出迎えたファン
「もう100歳も超えていますから、よく長いこと走ってくれた」

大正から昭和を経て、平成、そして令和まで、4つの時代を走り抜けてきた最古参の蒸気機関車。

最後の活躍となる今年度は、土日・祝日を中心に熊本と鳥栖の間を走ることになっています。

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