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創部半年の早稲田佐賀高ラグビー部 デビュー戦で2トライ

ホークス

2021/10/17 22:30

 今年4月に創部したばかりの早稲田佐賀高校ラグビー部(佐賀県唐津市)が、全国高校ラグビー大会佐賀大会に初めて出場した。


 早稲田佐賀は東福岡高出身で早稲田大、さらにトップリーグのコカ・コーラでもキャプテンを務めた山下昂大氏(31)を監督に迎え、今年新たにラグビー部を発足。今年入部した部員は、3年生1人と1年生14人の15人。しかも半数以上の8人が初心者だ。

 9月に天然芝の専用グラウンドが完成するまでは、唐津市内の公共施設や浜辺などで練習するなど、まさに「ゼロからの挑戦」だった。


 そして、久住高原での夏合宿を経て成長した選手たちが、初めて挑んだ公式戦。スタメンぴったりの15人の選手たちはまっさらな白のジャージーに着替えてグラウンドに現れた。17日に行われた県大会の初戦は1回戦であり、準決勝。勝てば39年連続で花園に出場している佐賀工業との決勝戦に進む。

 しかし、相手は創部74年の歴史を持つ鳥栖工業。前半16分、先制トライを許してしまう。しかしその直後、「勝ちたい」という気持ちで前を向く早稲田佐賀はじりじりと相手陣地に攻め込み、ゴールライン際まで進むと、唯一の3年生、SH原健翔選手がトライに成功。早稲田佐賀にとっても史上初めてのトライとなったプレーとその後のキックで、同点に追いついた。

 しかし、地力に勝るのは鳥栖工業。すぐに勝越しのトライを奪うと、突き放しにかかる。早稲田佐賀は後半6分、春から練習を積み重ねてきたパスでボールをつなぐと、1年生の高木颯人選手が左に展開しそのまま走り込んでトライ。喜びを爆発させた。

 古豪相手に2トライを奪った早稲田佐賀だが、39対14で敗れ、デビュー戦を白星で飾ることはできなかった。


 試合後、悔しさから涙する選手たち。山下監督は「15人しかおらん。1年生ばっかりというのはグラウンドでは関係ない。(原選手以外は)あと2年ある。何ができなかったのか理由を考えよう」と、次の目標に向けて選手たちを鼓舞した。また、唯一の3年生の原選手は自らのトライには「めちゃめちゃうれしかった」と笑顔を見せた一方で、「勝てなくてとにかく悔しい。次は鳥栖工業に勝って、佐賀工業にチャレンジしてほしい」と後輩たちに夢を託した。

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